彩匠恒例 勉強会「藍染め」

6月26日(水曜日)

こんにちは 何だか令和初、第3号の台風が向かって来ているとか・・・

やっと梅雨入りしたと思ったら台風って・・・ひどくならない事を祈ります。

さて、彩匠では毎年6月恒例の勉強会、今年も無事に終了です。 今年は「藍染め」について勉強しました。「色止め」の利かない藍染めは、なかなか紹介する事が出来ないものの、しっかり勉強してみたい事の一つでした。 今回はお取引先の中で、藍染めの欠点を改善したり、独自のデザインでモダンに藍染めの作品を制作している会社があり、多数の作品も一堂に見せていただきながら、最古の染めともいえる「藍染め」についてしっかり勉強させていただきました。

毎年の事ですが、勉強会の講師はホントに大変です。 今回は土曜日の夜の会の希望者がいなかったので(勿論一人でも希望者がいれば、開催します!)、一回少なくて済みましたが、それでも二日間、朝昼二回、計四回の講義を行っていただきます。 

ふつうは、生徒さんが大人しく聞いて下さるのでしょうが・・・彩匠ではそうはいきません。 「気になった事は遠慮せずに聞く」「納得するまで聞く」と言うのが彩匠の勉強会なので、机はどんどん講師に近寄ってゆくし、それぞれの知識の深さもバラバラなので、一人一人にあわせた対応が求められます。 今回も「藍のすくもを作る為に、発酵させるのは解りましたが、その為の「菌」は何ですか?」 「その菌はどこにいるんですか?」 「特別なものなんですか?」 講師は目がまん丸になっていましたね!

一回目は講師も、生徒も最初は緊張勘が漂いますが、質問が出て来始めたら・・・いつもどおり、講師の方も和やかで有りつつ、洒落も聞いていて、お話も楽しく、質問もしやすかったですかね。 まあ、汗はしっかりかかれていましたね(笑)

一時間強の講義の後は・・・皆お尻がウズウズ(笑) こんなに「藍色だけ」が並ぶって事は有りません。一口に「藍色」と言っても、こんなに色が様々に違うのかと、驚きました。 「藍色」の中でも自分に似合う藍色がどんな色なのか!? それを探すのにも絶好の機会です。 かく言う私自身も昔母と二人、大島紬を一日中探した事があります。その時出た結論は・・・「あなたは藍色は似合わない」と言う物で、結局泥(黒)大島を選ぶ事になったんです。 「藍は似合わない」と言う先入観があるものの・・・当ててみると似合う藍色有るじゃないですか!! ビックリです。 一人一人が、全ての作品を当てたのでは!?と思うぐらい、いっぱい当てましたね(笑) 一人でこっそり当てて見てる人も・・・嬉しそうなお顔です(笑)

お昼からは、最初お昼に申し込みをされてた方が、午前中に参加されたりして、気が付くと一名でした。が、それに気付いた勉強熱心な方が「午後からもう一度参加してもいいですか?」と急きょ参加。講師の方は緊張したと思いますが・・・本当に熱心。 勿論追加の質問がバンバン飛んでました(笑)

2日目午前の部・・・実はこの会が、講師にとっては一番大変だったと思います。 彩匠ではベテランさん(勿論知識も幅広く、深い!)もいるけれども、つい先日お稽古を始めたばかりで、着物の名称すら怪しい。勿論何にも解りません。組の組織(普通の生地は縦糸と横糸で形成、組は縦糸のみ)も言葉では理解できない。そんな幅広い生徒さんを前に、丁寧に教えていただきました。 はじめて学ぶことの多かった人は、目がまん丸に! 知識のある人は、自分の中の知識や経験と繋げて学んでいましたね。

最終回は、やっぱりベテランと新人が混ざっていましたが、「きもの大好き」な新人さんは、事前に調べて来ていたりして、下地を持ってのぞまれていたりで、割とすんなり・・・とは行きませんが、前回3回分の経験を重ねた講師は堂々たるもんで、楽しく和やかに会が進みました。 

実は7月の今年の「日帰り旅行」は徳島県の「藍の館」へ行く予定になっています。 体験もあるけどしないよ!という私の言葉に、「そんなちらっと行って染まるのは本藍じゃない!化学染料が大半でしょ。」と返事が返ってきます(笑) 「こんなに手間暇かけて作る藍を、体験なんかで勿体なくて使えないよ」中には「菌がハッキリすれば、こんな手間暇かけて、大変な労力をかけなくても、科学的に工場生産出来るんじゃないだろうか!?」との意見も(笑)

一人一人が自分の奥深い知識として蓄えている事がよくわかります。 7月の旅行の申し込みは既にいっぱい! 今度は藍を作る現場の空気を感じに御一緒しましょう。 

「彩匠の生徒さんは、本当に真剣に勉強して下さり、こちらとしても本当にお話のし甲斐があります。」「自分自身にとっても本当によい経験をさせていただきました!」と講師の先生は感想を述べて下さいました。しんどい思いをしたと思いますが、暖かい言葉にホッとしました。 fさん本当にお疲れ様でした。二日間ありがとうございました。