キモノと草履のふか~い関係
キモノには欠かせない草履。皆さん足にあってますか? キモノを着たくなくなる原因の一つ・・・足にあっていない草履!! 足が痛くなると頭まで痛くなりますよね。草履での痛さは靴のそれとは比べ物になりません。なにせ鼻緒一点に全ての体重がかかるのですから、たまったものではありません。そこまでいかなくても、歩くたびに”パタパタ”音がして、静かな会場で恥ずかしい思いをしたり・・・
最近は自分の足にあった靴をオーダーメイド。ブーツのオーダーメイドなんて聞くととっても惹かれてしまいますよね。 では草履はどうなんでしょう? 写真を見られて”懐かしい”と思われる方と、”うわっ はじめてみた”と思われる方、二通りに分かれると思います。 昔は写真のように、鼻緒と草履の台、別々でお店にありました。 スゲの職人さんが、当たり前にお客さんの足にあわせて、スゲてくださってお持ち帰り。 日本ってすごいでしょう・・・オーダーメイドが当たり前だったんです!! が、現在は、スゲの職人さんも減ってしまい、既に23.5センチぐらいを目安に既にスゲ上がった草履が店頭に並んでいます。つまり今では、”草履に足を合わせて下さい”状態になっています。
だから、足が痛くなって当たり前と言えば、当たり前の状況なんです。 かくいう私も、足が痛くなったり、パタパタ大きな音を立てて歩く代表選手のようなものでした。 だって私の足は24.5センチの幅広、甲高、外反母趾の気があり!! 最悪の足型です。 が、幸いなことに大阪在住のスゲの先生とお知り合いになれたことで、私の草履人生180度変わったのです。 先生は、何気なく足を見て、すっとスゲはじめられます。 一足10分もかかるでしょうか・・・ 手の動きに見とれている間にバラバラで選んだ台と鼻緒が一体となって、世界で一足の私の草履が出来上がります。 足を入れてみると・・・スッと入ります。 「痛いとこある?」と聞かれて足踏みをしてみたり・・・ なんだか自分の足のようです。
後日 その草履で朝から晩まで一日中歩き回りましたが・・・ パタパタ歩きの代表選手・・・きっと歩き方が悪いんだと思って諦めていたのに一切音がしません!! 又、痛いと感じることもなく無事に帰宅。 家の玄関で、草履を脱ぐときに本当に感心してしまいました。 草履が無ければ、どんなに高価なキモノを着ても、どんなに素敵な帯を締めても出かけることは出来ません。 そうです、着物姿を美しく完成させるためにはかならず草履は必要です。 軽視しがちな草履ですが、足が痛ければ、綺麗な姿勢でいることは出来ません。折角の着物姿も残念な結果になってしまいます。
皆さん 着物姿において、草履って本当はとーっても重要なポジションなんですよ。 どうぞ、お手持ちの草履もう一度よーく見直してみてください。