彩匠絵日記

2019年 明けましておめでとうございます。

2019年1月1日(火曜日)

新年 明けましておめでとうございます。 今年一年が皆様にとってより良い年となりますよう、お祈り申し上げます。

 

きもの総合コンサルタント彩匠 学院長よりご挨拶申し上げます。

新年 明けましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年の漢字が「災」と発表される程 日本中に次々と大きな災害が発生しました。 天災の少ない岡山も、一面が水の中に沈む、大変な水害に襲われました。

教室の中でも、生徒さん本人やご家族の方々の体調不良が続出して、お稽古が出来ない状況に追い込まれている生徒さんも少なくありませんでした。

昨年は本当に、苦難の年となりました。

しかし悪い事ばかりではありませんでした。 普通ではありえない事だと思いますが、彩匠は今何が必要なのか、何を望んでいるのかを取引先の皆様が考えて、あらゆる方面において、一歩先の段取りをして下さっている。 お陰で、毎年彩匠の夢が、一つ又一つと叶ってゆきます。

また、教室では振袖の着付けに向かう人手不足を補うため、お休みしている人に代われるよう、懸命にお稽古している生徒さん達に助けられています。

本当にありがたく思っています。

着物の作り手から、着る人までが皆一つにつながった仲間です。

皆さんが「お互い様ですから」と!

「お互い様」想いはあっても、快く実行出来る事は、当たり前ではありません。 思いやり深く温かい人に恵まれている事に、あらためて感謝するばかりです。その気持に応えられるよう、今年も一歩先を見据えたお稽古をと考えています。

そして何よりも、皆さんがこの一年健康と安全であります事を、第一に願っています。

今年も全員で、楽しく学び、美味しい物をいただき、技術の向上に向けて頑張りましょう。

彩匠学院長 浦山 泉

 

続きまして、私からも、ご挨拶申し上げます。

新年明けましておめでとうございます。 昨年中は公私ともに、沢山の方々にお世話になりました。心より感謝申し上げます。

学院長もご挨拶の中で述べておられますが、 昨年は本当に今まで経験のないような事が次々に起こり、彩匠の一員として、その前に一人の人間として何が出来るのか、何をしなければいけないのか考えさせられることの多い一年でした。 その中でも特に「自分がしたい事と、相手が望んでいる事が一致しているのかどうか?」という事を沢山考えたように思います。 「自分が出来る事の中で、相手にとってベストは何か。」「更には、相手にとって望ましくない事であるなら、それを押し付けるのは自己満足に過ぎない。」「そして色々考え過ぎると・・・動けなくなってしまう」いろんなジレンマを感じた一年でした。そしてやはり、周囲の方々に何度も何度も助けられ、励まされ、叱っていただいた一年でした。 少しは成長出来たのかなあ・・・と振り返っています。

人にはそれぞれの熱量がある。 それでも、自分がどれだけ真剣なのか、大切に思っている事なのか、相手に伝えるには熱が必要だと感じます。 熱があれば必然相手に伝わるものだとも感じています。 逆も又真なりで、自分にそこまでの思いが無ければ熱は生まれない、口先だけでどんなに美辞麗句を並べたてても、人には響かない、伝わらない!! 自分でも少々暑苦しいかも・・・と思ってはいますが、今年も一年熱い思いをもって物事に向き合ってゆきたい思います。 どうぞ今年もご指導ご鞭撻よろしくお願いいたします。

最後になりましたが、今年一年皆様にとって幸多い一年となりますよう、お祈り申し上げます。

彩匠 目黒光代

 

 

秋の日帰り旅行

  

12月28日(金曜日)

気温の激しい降り幅に、体調管理の難しさを感じる日々でしたが、今日は朝からチラホラと雪花が散り、冬らしい気候になりましたね。 今年も残すところあとわずか・・・「平成最後」という言葉を日々耳にします。

一か月も経ってしまいましたが・・・彩匠では、今年も恒例の秋の日帰り旅行に行ってきました。 今年は・・・京都ではなく大阪へ。 なかなかお邪魔することの叶わない、お草履のメーカーさんへお邪魔させていただき、職人さんのお仕事をしっかり見せていただきました。草履の制作の大変さと、美しさと、貴重さを学ぶすばらしい時間を過ごす事が出来ました。

11月の15日(木曜日)と16日(金曜日)の二日、都合の良い日を選んで参加です。 今年は生徒さん本人、御家族の体調不良の方が続出、お身内の不幸や、様々な事情があって、気持ちはあるのに、どうしても行けない・・・泣く泣く諦める方が続出!! 今までこんな経験はありません・・・

招いて下さったメーカーさんも、「わざわざ来て下さるのだから・・・」と世界で一足、自分のオリジナルの草履が作れるよう考えて下さったりと、何せ一年前から準備して下さっていたので、参加できなかった生徒さんは本当に、残念でした。

でも、その分参加出来た皆は・・・充実した一日を過ごせたと思います。

例のごとく、朝は観光(朝一番に職人さんの元にお邪魔すると、気が付いたら夜だった!他の所は、どこにも行けずに終わってしまった経験のある私達(笑))メーカーさんの近くの「慶沢園」へ! 大阪のど真ん中にあるとは思えない・・・

 あべのハルカスが見える・・・

 

    

回遊式の美しいお庭から見える、大阪市立美術館の建物の美しさや響き渡る鳥の声、ここはどこなんだろう・・・ 反対側を見ると、あべのハルカスをはじめ高層ビルがニョキニョキと見えて、ここが都会のど真ん中である事を思い出させます。 一日目は薄曇り、二日目は晴天。 天気が違えば同じ場所も違って見えてきます。 参加者の顔ぶれも違いますしね。 上は一日目、下は二日目の慶沢園です。

     

    

光が違うと、本当に別の場所見たいですね。しかし、こうしてみると二日目は後姿ばっかり・・・(笑) マイペース型の方が多いせいでしょうか?それでも実は・・・二日目の方が、お庭はゆっくり見学していたんです。なので、二日目は慶沢園を見た後、そのまま食事場所方向へ向かったのですが、一日目は、時間が余ったので、近くの「茶臼山」へ足を伸ばしました。

    

茶臼山・・・聞いた事はあるけれど、ハッキリとは~!?とか言いながら小高い、イヤ下から見るよりは結構ありましたよ~! 茶臼山、山上りです。大阪夏の陣、冬の陣 それぞれ真田幸村が、徳川家康が陣を構えた場所でしたね。 そりゃ、陣を構える場所ですから、周囲が見渡せなきゃいけないんですもの、そこそこあるのは当たり前! 「良かった、痛い草履じゃ無理だったね~!」と言いながら、歴史を少し振り返りました。 教科書でしか知らなかった場所に実際立っているのは、不思議な感じがします。

さてさて、当然お腹が空きます!

 

今回一番頭を悩ませたのは、昼食場所でした。悩んで、探したどり着いて決めた食事場所は・・・あべのハルカス内「大阪マリオット都ホテル 57階 ZK 」でした。 折角大阪なのだから、大阪らしい場所で! 手頃で、楽しく満腹になれるランチ。

前菜はオープンキッチン前のビュッフェでバイキング(一見品数は少なく見えますが、実はかなりあり、少しづつ取ったはずなのに、大きなお皿がいっぱいになってしまいます。下見の時は「おかわりいかがですか?」と聞かれて、慌てて首を横に振りました。) スープに二種類の焼き立てパン。パンは当たり前におかわりを聞いて下さいます。 そしてメインのパスタは3種類から選べます。(悩みましたね) そしてデザート・・・大きなワゴンに10種類ほど! 好きな物を好きなだけどうぞ!と言われて、驚きました。一日目のメンバーは選びきれずに、「すこーしづつでいいので、全種類を!」とお願いしていました。(デザートも下見の時には「おかわりいかがですか?」と聞かれて、ビックリしました)お料理もデザートも、最後のコーヒーまで、本当に美味しくて・・・なんてリーズナブル!

大阪の街が小さく見え、関空や、明石大橋、淡路島も見えてしまう・・・飛行機も目線!? 目もお腹も満腹になりましたね!

「もうダメ!お腹いっぱいで、何にも考えられない!眠くなる・・・」と二日間とも言いながら・・・お草履のメーカーさんへ!そう、これからが本当の目的地です。 残念ながら詳細の写真はここに載せる事は出来ません! ただ、「お腹いっぱい・・・」と言っていた生徒さん達全員が、職人さんの元へたどり着いたとたん、目をキラキラさせ、食いつくようにお仕事を見せていただいたのは間違いありません。

「こんなに丁寧に作られているのか」「こんなに繊細な作業の積み重ねがあって、草履って出来るのか」「全部手作業じゃん!私は機械で作っているような気でいた・・・」「自分の草履をもう一度見返さないと!」「草履がいとおしくなりました」

様々な感想が飛び交っていましたね。 私も始めてみた時は、あまりの衝撃に、言葉を失い、気が付けば涙が出ていたのを思い出しました。 職人さんの仕事って本当に凄い。 そして草履の職人さんの仕事って、本当に細かいんです! 手を抜けるとこもあるんでしょうけど・・・ここの草履が美しいのは、この一切手を抜かない職人さんの本当に丁寧な仕事の積み重ねだからなんだ。とつくづく思います。

そして、メーカーさんが考えてくれていた、世界に一足!自分のオリジナルのお草履作りが始まりました・・・さあ大変!! とっても写真なんて撮っている暇はありません。なので、出来あがったお草履の写真を一部載せておきます。何だか笑っちゃうくらい、その人のその人らしい草履が出来あがるんです!!

 

出来あがっている台に花緒を自分で選ぶだけでも至難の業です。組み合わせによって、驚くほど雰囲気が変わりますから。 それなのに鼻緒の先つぼの色を変えてもらったり、台の皮を選び、巻き(横の皮)の色を考えたり、草履の形や高さを選んだり・・・ 中には持参していった布地で、柄の場所を一緒に考えてもらい、花緒を作ってもらったり。 一件一件、本当に大変なお願をして、オリジナルの草履を作っていただきました。 そして・・・花緒がすげ上がると、想像していた何倍何十倍もの素敵なお草履が各自出来あがってきました!!

届いた草履を見た生徒さん達・・・皆抱きしめんばかりにして喜んでいました!見てる私もとっても嬉しい!! 参加出来なかった生徒さんは「いいなあ~いいなあ~」「凄い!!凄い素敵~!」と大騒ぎになりました。「いいでしょ~!!」と教室内で見せあう、見せびらかすのは当たり前、何人もの方が、お友達やらご家族やら、周囲の方に見せて歩いたようです(笑)

きっとこの喜びの何十倍もの苦労をして、気を遣って一足一足丁寧に作って下さったんだろうなあ~と、お会いしてきた職人さんの顔が思い出されます。

職人を技術を守るために、職人を社員として雇用し、給料を払う事で、職人の生活を守る。バラバラだった仕事場を、一つの場所にして、互いの仕事が見える形にして、より良いモノづくりにつなげてゆく・・・若くとも、信念と覚悟を持った社長に頭が下がります。そしてそれを支えるご家族。そして暖かな雰囲気の職場は、仕事がしやすい環境なんだと、こちらにもひしひしと伝わってきます。 そして何より職人さん達の前向きな姿勢。やる気がビンビン響いてきます。

F産業の社長をはじめ、皆様方、本当にありがとうございました。 大切に、多くの人に自慢しながら頂いたお草履、履かせていただきます。そして、より多くの方に知っていただき、必要な方にはしっかり販売してゆきますね。

最後に、間に入ってしんどい思いをしながら、人一倍気を遣いながら、お手伝いして下さったK先生。本当にありがとうございました。

彩匠はまた、特別で貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。感謝です!!

秋の夜長の観賞会 2018年

10月18日(木曜日)

ここのところ、気持ちのいい秋晴れが続いて・・・それだけで得した気持ちになる(単純!)でも、風邪気味の方が結構いらっしゃるようで、夏の疲れと、日中と朝晩の温度差のせいでしょうか?くれぐれもご自愛くださいね。

さてさて秋と言えば彩匠では毎年恒例「秋の夜長の観賞会」、教室を飛び出て、倉敷美観地区内にある「新渓園さん」での年に一度、それも16時から20時までの行事ですが・・・内容は濃い!! 岡山にいてはなかなか目にすることの出来ないお宝を、数時間だけお借りして、展示勉強する会です。 今年も見ごたえがありました!

「真実に美しい物は 常に新しい」・・・創業当時からの変わらぬ信条

今年は、彩匠学院長にとってもあこがれであった、「洛風林」さんの作品を間近でゆっくり鑑賞させていただきました!!

洛風林さんは、帯地制作に必要な機(はた)を持たず、その制作の全てを創業者「堀江武氏」の制作理念の元に集まっていた、西陣の機屋に委託する、という形態をとっています。 「洛風林同人」と呼ばれたその方々は、世界中の美術工芸品、民芸品、宗教美術品等に、直接触れることにより、革新的な美意識や美的な感性が培われました。それ故に、着物業界には無かった、斬新であり、大胆であり、繊細であり、革新美と伝統美を見事に融合させた独自の作品が生み出されました。 更に、共に学び続けた事により、それぞれの機屋が、固有の得意技術をいかした様々な作品制作をしながらも、「洛風林らしさ」がある作品が生み出されたのです。

今は、三人の姉妹が洛風林をしっかり受け継いでおられます。三人姉妹とお会いするたびに、「三本の矢」のお話を思い出すのは、私だけでしょうか?

会場は例年通り「新渓園」です。会場もなかなか希望通りに取るのが難しくなってきて・・・ちょっと苦労しています。

まあ、これだ立派な建物ですし、50畳の広さと日本庭園のお庭・・・夜にはライトアップもしていただけて・・・感謝です!!

さて、今年の会場のしつらえは・・・前日の山から採ってきた植物達が今年は元気で助かりました(笑) 今年はアケビ豊作でした!

カメラマンさん、もう少し勉強してもらわないと・・・見附の写真はないし、撮って欲しい角度から撮れてないので残念です。

さて、開場予定時間16時前からチラホラと生徒さんがやってきました。皆本当に楽しみにしていてくれたんだなあ・・・と思います。

10月8日のこの日は、本当に暑かったんです! 振り返れば今年の暑い日の最終日だったかも!? 数日前涼しい日が続いたので、「単衣じゃなく、今年は迷うことなく袷を用意しました。」と言う声を聞いていたんですが・・・暑かった、単衣でも暑かったですね~

でも、皆着物を着て参加です。それぞれがこの日の為にコーディネートも考えて、綺麗に着て来てくれました。お洒落着だからこそ、よりそれぞれの個性が光る着こなしを見れるのは、嬉しい事ですね! 久しぶりの再会に声を上げる輪があり、展示作品に食いついて、説明が始まる前から質問してる人あり、互いのコーディネートで盛り上がる輪があり・・・皆が笑顔で自由なこの感じ・・・安心します!

今回は恵まれた事に、社長の麗子さんと、三女の愛子さんが来て下さいました。

麗子社長は、ほぼ全ての帯の色だしをしておられるとか、愛子さんは若くても、とても優れた柄出しをされます・・・私達凡人の感性とは全く違うという事を、ひしひしと感じさせられますが・・・とても たおやかで美しいお二人。 自分で着物を着るから、女性だから出せる色柄があるんだろうと思います。 三代目で又洛風林さんの作品には新たな風が吹きこまれ、更により魅力ある作品になってゆくと、思わずにはいられません。 ご本人たちは大変でしょうけれども・・・

17時になり、勉強の時間の始まりです。 一同先程までとは違い、引き締まった顔つきで座ります。 何だかうちの生徒さんは、女性同士の方がテレがあるのか、少し遠い(笑)

帯の制作工程、技術について学び、更に洛風林の真髄、柄の元になった資料等、パネルを使って、現物と見比べて学びます。 こんなものが図案の元に! この図案からどうしたらこの柄になるのか??? 驚きと感嘆の声が漏れます。 そして、配色が変わる事で、こんなに違う物になるのか!驚きの連続でしたね。 洛風林の洛風林たるゆえん・・・美的感覚、美意識の凄さを目の当たりにしました。

そして、数点。本当に今回洛風林さんの御好意で、大切な資料を持ってきていただきました。 世界各国で先代たちが、それぞれの美意識の元に集めてきた物です。 宗教的な物もあり、願いが込められた物もあります。 いかに大切に保存されてきたのか一目で解ります。

中でも印象的だったものは・・・当然海外のもので、古いものですが、お嫁入りが決まると、親戚一同が思いを込めて刺繍をする。一枚の大きな布に皆で刺繍することもあれば、それぞれが刺繍した布を持ち寄りつなぎ合わせる事もあるそうです。が、統一がとれていて、とても美しい・・・ 娘さんはその布を持ってお嫁入りする、ベットカバーにしたり、日常の中で大切に使われる。 その布から柄を出して帯を作り上げた二代目社長(現社長のお父様)はその帯を奥様(現社長のお母様)にプレゼントされたそうです。

なんか、ホロッとしませんか? お嫁に行く親戚の娘の為に一針一針刺繍をする。そこには当然様々な思い出や願い、祈りがある事は容易に想像出来ます。 そして遠く離れた日本に来たその布から柄出しをした帯を、自分の奥さんにプレゼントする・・・ これが洛風林の美意識であり、人に伝わるものなんだと思いました。 その帯は・・・温かいんですよ~!! 今までも、作品に込められた作者の思いは、語らなくても間違いなく届く。そんな経験をしてきた私には、納得のお話でした。皆ジーンとしてましたね。

胸がいっぱいになったところで、お腹が空いてる事に気付きます(笑)

今年も美味しい「さくら弁当」さんのお弁当です。 毎年メール一通で、配達までしてもらって・・・さくら弁当さんも、うんとお忙しくなられたのですが・・・気持ちよく、毎年工夫を凝らし、この会の為に作って下さいます! この皆で食べるお弁当も、この会の楽しみの一つに間違いないですね!

そして・・・お弁当を食べ終わると、あっと言う間に机と座布団は片付けられ、皆の楽しみにしている時間の始まりです!

ワイワイとお目当ての帯を見て触り、当ててみる・・・彩匠メンバー至福の時ですね。 「手触りが違う。」「軽い。」「古典柄がこんなモダンになるの!?」「良く似合うけど・・・私は?」「私も私も!!」もう大騒ぎです。 皆本当に好きなんだなあ~!とつくづく感じます。「この柄の元はなんだろう?」聞いてびっくり「経典の入れ物の柄!?」なんて声も飛び交ってましたね。 そして最後に、帯屋さんの作った着物・・・「塩繭」について学びました。 誰かなあ~「一つ賢くなりました。塩釜ですよね!」って言ったのは(笑)

塩釜は料理、「塩繭」ですよ~!!!

最後の最後まで楽しく驚きのある会でした。 洛風林の皆様本当に本当にありがとうございました。 沢山無理なお願をして、めちゃめちゃ暑い中なんとお礼を言えばいいのか・・・ 本当に感謝しております。 準備を手伝ってくれた蔭山先生、前日の山入りでは、妙にテンションが上がり、気が付けばイバラの刺で血だらけ・・・あれはやり過ぎです!が、非常に助かりました。感謝します。カメラマンさんも、私的に負担が軽くなって助かっています、あがとうね。 そして参加して下さった生徒さん、暑い中着物姿で参加して下さり、本当にありがとうございました。 皆の「感じる心、学ぶ意欲」があるからこそ、続けて行けます。ありがとね。 今年も30名弱の皆で、幸せな時間をご一緒出来た事に感謝します。

 

2018年 彩匠の夏

8月31日(金曜日)

今現在も夕立なのか、何なのか解らない大粒の雨が、たたきつけるように降っています。 いきなり降ってはパッと上がって日が差す。 少し経つと又たたきつけるような雨・・・雷もチラホラ。 何だかここのところ、ほぼ毎日 日本のどこかで、水害があり被害を受ける方々が居る・・・ 地球はどうなってしまっているのでしょう。。。 私達はちっぽけな存在で・・・だからこそ助け合うしかないんですね。頑張りましょう。

今年の彩匠の夏は・・・初めての事ばかりでした。7月頭の西日本豪雨災害で、まずは予定していた恒例の「ゆかた無料講習会」を延期。 延期したものの、その延期した二日のうち一日は更に台風の直撃日で、結局中止になりました。 そして夏に毎年楽しみにしている「日帰りバス旅行」も今年は中止。楽しみに待っていて下さった受け入れ先も、「次の機会には是非!!」と暖かい言葉をいただけて・・・感謝です。 来年に延期の予定にしています。

今まで、彩匠には「晴れ女」が多いせいか、道中雨が降っても目的地につくと晴れる! なんて経験を重ねてきたので、何だか意気消沈していました。

が・・・ 実は二年越しの計画が8月にあったんです。「新潟県 小千谷」へ着物と帯の工房見学旅行です。 二年前に私が一人でお邪魔させていただき、「是非生徒さんを連れて行きたい!!」と願ったものの、新潟となると一泊では難しく・・・二泊三日の予定になる為、生徒さんの段取りもあります! それでも二年越しの計画が実り、合計6名で新潟へ出かけました。

8月8日~10日の二泊三日。実は8日には台風が新潟に向かって来ていて・・・「台風連れてくるんですか?」なんて担当者にからかわれたり・・・前は「絶対大丈夫!」と言えたのですが、今回は何だか不安になりながらも・・・結局ばっちりいいお天気でしたけどね(笑)

  

岡山から東京へ、東京で上越新幹線に乗り換えて「越後湯沢駅」へ お迎えのメンバーと合流し、早速名物「へぎそば」をいただきました。 彩匠のお出かけは、皆実費です。 「世の中タダより怖い物は無い!」当然実費。なので計画立てる時には、費用の計算は頭を悩ませる処です。が、今回参加のメンバーからは「御当地の美味しい物を食べる事」と「温泉に入る事」は必ずお願いします!と釘を刺されていました(笑) なので、まずは「へぎそば」を堪能です。 お昼を新潟で食べる為に、早目の新幹線で着たんですものね~。途中お腹が減った人も我慢して・・・ 布海苔を使って作られている為、普通のお蕎麦より緑がかった色で、つるつるしています。 やっぱり分量は多いんです。最後は目を白黒させながら頑張って食べていました。

続いて本日は「塩沢紬会館」へお邪魔しました。 作り手の工房へお邪魔する前に、全体の工程をおさらいするにはとってもいいところです。 何事も準備が大事です。 じゃないと折角の機会でも、得損なう事が出てきますからね。

 

意外な事に、実物のお蚕さんを見るのは初めて!と言う人もいましたね。最初は気持ち悪かったお蚕さんも、時間がたつと・・・(三時間以上居ましたからね。)「何だかとっても可愛くなりました!」「ひんやりしてる・・・可愛い!!」と言う声が飛び交いました。

                  

そんなに広くはない会館でしたが・・・会館の中は学ぶべきものがいっぱいです!!

                    

会館の方が一通り説明をして下さいました。 皆興味深々。どんどん食いついていきます。 実物を目の前に見ながらの説明は解りやすくて頭に残ります。

ただし・・・一通りの説明が終わってからが、彩匠のメンバーの本領発揮です。 更に詳しく掘り下げた質問を繰り出し、説明の無かった物を更に聞く。納得できるまで何度でも!!

             

きっと会館の方は非常に疲れたと思います。 実は機織りの体験もできますよ~!と言われていたにも拘らず・・・ずっとそれぞれが質問をして勉強していました。会館の方が答えられない事もあったりするくらい、突っ込んだ内容でした。明日からに備えて準備がばっちり出来ましたね。

 

二日目の朝。 ゆっくり湯沢温泉につかった皆。「美人になったでしょ~!」と言い合いながら、まずはお世話になる老舗中の老舗の地方問屋さんへ。なかなか見る事出来ない物ばかり・・・その中でも彩匠のメンバーが真っ先に手に取るのは間違いなく最高級品!! 「流石ですよね~!お目が高い!!」と言われて・・・「目は肥えてます! とっても手は出ませんけど。」そしてここからが彩匠です。「手は出ませんが、触らせていただいてもいいですか?」「勿論どうぞ~!!」 と許可をいただき・・・その後は感嘆の嵐でしたね・・・

絶滅に瀕している地方の紬も沢山ある事にビックリ! 本当に凄い問屋さんです。 勿論予定時間を超えて、気になる物のピンワークもばっちり済ませ、移動です。

そう、いよいよ職人さんの工房へ。 まずは 越後おぐに「高三織物」さんへ

                              

ここの地下水を使わないと出来ない柿渋染、ここで開発された松煙染めでしか出来ない絣織り、更には昔から本当に大切にされてきた木羽定規から作り出される柄・・・ 生活と密着している物作りの素晴らしさは圧巻です。 御家族で、大事に大事に作られている作品は、一点一点本当に味があり、力があり、暖かさがあり、語りかけてくるようです。作られている職人さんの人柄がにじみ出てくる作品達です。 沢山学び、沢山のおもてなしをいただき、勿論、沢山の作品をピンワークさせていただき・・・本当にこの場を離れがたい・・・充実した幸福な時間を過ごさせていただきました。

二日目の宿泊は・・・この旅の楽しみの一つでもありました。 国の登録有形文化財の建物が宿泊先だったんです。 「松之山温泉」日本の三大薬湯の一つでもありました。 宮大工さんが手がけたお部屋は、一つ一つこだわりがあり、素晴らしいお部屋でした。

             

今まで泊ったどの部屋よりここが一番素敵~!! と写真を沢山撮っていましたね~。 古い建物で、勿論歩くとギシギシ言いますが・・・でも、職人さんのお仕事って本当に凄い!! 感動もののお宿でした。

そしていよいよ最終日。 今日向かうのは、独学で織りを学び、そして御自分で新しい織りの組織を考えだし、作品を作り上げている。「織田工房」さんです。

                

「開発した企業秘密の織り方は見せられませんけど・・・ 織りの様子見ますか?」と機場に案内して下さり、織りと言うより編みに近い実演を見せていただきました・・・ なんて繊細、緻密、根気のいる作業。

独学だからこそ常識にとらわれない物作りが出来る彼には、何より熱い思いがあります。 だからこそなんでしょうね・・・彼の物づくりの為に必要な糸「こうぞ」の原料である植物を、御近所30人以上のおじいちゃま、おばあちゃまが探して来て下さるそうです。そして、更にその思いが、彼を次の物造りに真摯に向かわせるのでしょう・・・ 古典落語にほれ込み、それを残すことにも真剣に向き合っている若き作り手の作品には、暖かさと同時に筋の通った力強さがあります。ここでも予定時間をはるかに超えて・・・ さんざんお話をさせていただき、作品をがっつり観賞、ピンワークさせていただき、後ろ髪を引かれながら、お別れしました。

「美味しい物」「御当地の名物」さんざん食べてきた三日目の最後の食事・・・ 「何だか・・・ジャンクフードが食べたいかも・・・」「はあっ?」と言いながら担当者が「食事はした事無いんですけど・・・」と恐る恐る連れて行ってくれたのは・・・ 果物屋さんが経営しているお店・・・ ものすごく沢山の和洋中のメニューがありましたが・・・皆が大喜びして頼んだのは「パンケーキ」でした(笑) 見よ、この嬉しそうな顔!!

   

食べてる写真で始まり、食べてる写真で終わるところが、らしいというか、なんというか(笑)ですが。 様々な事を沢山沢山学び、経験した二泊三日の新潟旅行でしたね。 二年越し、あきらめずに待っていて下さった、担当者の皆さん、職人の皆様に、本当に感謝しています。 職人さんの仕事の邪魔をしているのは重々承知の上で、それでも現場にいって欲しいのは、その場に行かなければ学べない事、気付けない事が間違いなくあるからです。 「五感で目いっぱい感じる事の凄さ、大切さ、幸せさ」沢山感じてくれたことと思います。 本当に充実した三日間でしたね。

勿論この後、越後湯沢駅で、大量のお土産を買い込んだのは言うまでもありません。 そして「新潟って、意外と近いよね~」との結論に至ったメンバー達。 次来た時に食べるパンケーキのメニュー決めてたもんね~。 次は・・・お誘いもある事だし、考えますね!!

 

 

江戸小紋勉強会

   

8月30日(木曜日)

残暑と言うには暑すぎる毎日が続いていますね。 夏の疲れも出るころです、皆さまくれぐれもご自愛くださいませ。

さてさて、この夏は本当に・・・いろいろありました。が、この江戸小紋の勉強会は、6月16日(土曜日)と17日(日曜日)に開催したものです。

例年通りの勉強会。今年は伊勢型紙の人間国宝を中心に、江戸小紋の勉強会を開催しました。講師には京都の染めの老舗「古今」さんから玉村さんに来ていただき、更には、数年前惜しまれながら閉店した、大阪の老舗呉服店「まるさ」の社長ご夫妻から譲り受けた、貴重な彫刻刀や書籍を用いつつ、沢山の事を学ぶ事が出来ました。

一日目の16日は 10時からと、14時から、更に19時からの三回開催です。講師の方は本当にお疲れだと思いますが・・・参加者の反応は様々で、基本同じ内容を学んではいるのですが、参加者の質問やノリ具合で毎回違う雰囲気になりますね。

第一回目は、講師も緊張・・・参加者も比較的新人さんたちなので、初めて目にする物が多数・・・どんどん前のめりになりますよね!

 

二回目の会は・・・中堅どころの方が多いかな!? 中村勇二郎さんの彫刻刀(実際にお仕事で使われていた物・・・そりゃあ真剣に見ますよね・・・虫眼鏡だって必要です!)

そして三回目・・・仕事を終えてから駆け付けて下さいました。本当に熱心です。頭が下がりますよ~!! 彫刻刀も凄いけど、掘りあがった型紙の緻密さにも・・・人間て凄い生き物ですよね~!!

二日目の17日は、10時~と14時からの二回開催です。

本日の一回目・・・今までも沢山沢山勉強してきたメンバーがおります(笑) 講師は一番緊張したと思いますが・・・実は一番盛り上がった回ですね!! 沢山学べば学ぶほど、職人の技術の素晴らしさを理解し、作品により感動する。そして何より敬意を払う・・・本物には訴えてくる力が間違いなくあります。 後はこちらの問題。それを感じ取る為には感性と、「知識」が必要です。

さていよいよ最終回。小人数ではありますが、それぞれ様々な事情を乗り越えて参加して下さったメンバー・・・本当に熱意があります!

毎年彩匠では6月は「勉強会」 それぞれの専門家をお招きして、可能な限りの「実物」を前にして、学ぶ貴重な会です。 沢山のご協力をいただき成立する勉強会。準備もさながら、当日5回も講師の役を務める方は、本当に大変です。 皆さん「正直心底疲れました・・・が、本当に楽しい、嬉しい時間でした。」と言って下さいます。 生徒さんの真に真面目で、熱心な姿が、その言葉を引き出してくれています。 素晴らしい人の輪がある事に、今回も本当に感謝しています。 お世話になった皆様に厚く御礼を申し上げます。 大阪の両親からいただいた私の・・・彩匠の宝物達も日の目を浴びて、一安心です! いつでも見れますからね~!!

 

 

 

 

 

 

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