2018年 彩匠の夏

8月31日(金曜日)

今現在も夕立なのか、何なのか解らない大粒の雨が、たたきつけるように降っています。 いきなり降ってはパッと上がって日が差す。 少し経つと又たたきつけるような雨・・・雷もチラホラ。 何だかここのところ、ほぼ毎日 日本のどこかで、水害があり被害を受ける方々が居る・・・ 地球はどうなってしまっているのでしょう。。。 私達はちっぽけな存在で・・・だからこそ助け合うしかないんですね。頑張りましょう。

今年の彩匠の夏は・・・初めての事ばかりでした。7月頭の西日本豪雨災害で、まずは予定していた恒例の「ゆかた無料講習会」を延期。 延期したものの、その延期した二日のうち一日は更に台風の直撃日で、結局中止になりました。 そして夏に毎年楽しみにしている「日帰りバス旅行」も今年は中止。楽しみに待っていて下さった受け入れ先も、「次の機会には是非!!」と暖かい言葉をいただけて・・・感謝です。 来年に延期の予定にしています。

今まで、彩匠には「晴れ女」が多いせいか、道中雨が降っても目的地につくと晴れる! なんて経験を重ねてきたので、何だか意気消沈していました。

が・・・ 実は二年越しの計画が8月にあったんです。「新潟県 小千谷」へ着物と帯の工房見学旅行です。 二年前に私が一人でお邪魔させていただき、「是非生徒さんを連れて行きたい!!」と願ったものの、新潟となると一泊では難しく・・・二泊三日の予定になる為、生徒さんの段取りもあります! それでも二年越しの計画が実り、合計6名で新潟へ出かけました。

8月8日~10日の二泊三日。実は8日には台風が新潟に向かって来ていて・・・「台風連れてくるんですか?」なんて担当者にからかわれたり・・・前は「絶対大丈夫!」と言えたのですが、今回は何だか不安になりながらも・・・結局ばっちりいいお天気でしたけどね(笑)

  

岡山から東京へ、東京で上越新幹線に乗り換えて「越後湯沢駅」へ お迎えのメンバーと合流し、早速名物「へぎそば」をいただきました。 彩匠のお出かけは、皆実費です。 「世の中タダより怖い物は無い!」当然実費。なので計画立てる時には、費用の計算は頭を悩ませる処です。が、今回参加のメンバーからは「御当地の美味しい物を食べる事」と「温泉に入る事」は必ずお願いします!と釘を刺されていました(笑) なので、まずは「へぎそば」を堪能です。 お昼を新潟で食べる為に、早目の新幹線で着たんですものね~。途中お腹が減った人も我慢して・・・ 布海苔を使って作られている為、普通のお蕎麦より緑がかった色で、つるつるしています。 やっぱり分量は多いんです。最後は目を白黒させながら頑張って食べていました。

続いて本日は「塩沢紬会館」へお邪魔しました。 作り手の工房へお邪魔する前に、全体の工程をおさらいするにはとってもいいところです。 何事も準備が大事です。 じゃないと折角の機会でも、得損なう事が出てきますからね。

 

意外な事に、実物のお蚕さんを見るのは初めて!と言う人もいましたね。最初は気持ち悪かったお蚕さんも、時間がたつと・・・(三時間以上居ましたからね。)「何だかとっても可愛くなりました!」「ひんやりしてる・・・可愛い!!」と言う声が飛び交いました。

                  

そんなに広くはない会館でしたが・・・会館の中は学ぶべきものがいっぱいです!!

                    

会館の方が一通り説明をして下さいました。 皆興味深々。どんどん食いついていきます。 実物を目の前に見ながらの説明は解りやすくて頭に残ります。

ただし・・・一通りの説明が終わってからが、彩匠のメンバーの本領発揮です。 更に詳しく掘り下げた質問を繰り出し、説明の無かった物を更に聞く。納得できるまで何度でも!!

             

きっと会館の方は非常に疲れたと思います。 実は機織りの体験もできますよ~!と言われていたにも拘らず・・・ずっとそれぞれが質問をして勉強していました。会館の方が答えられない事もあったりするくらい、突っ込んだ内容でした。明日からに備えて準備がばっちり出来ましたね。

 

二日目の朝。 ゆっくり湯沢温泉につかった皆。「美人になったでしょ~!」と言い合いながら、まずはお世話になる老舗中の老舗の地方問屋さんへ。なかなか見る事出来ない物ばかり・・・その中でも彩匠のメンバーが真っ先に手に取るのは間違いなく最高級品!! 「流石ですよね~!お目が高い!!」と言われて・・・「目は肥えてます! とっても手は出ませんけど。」そしてここからが彩匠です。「手は出ませんが、触らせていただいてもいいですか?」「勿論どうぞ~!!」 と許可をいただき・・・その後は感嘆の嵐でしたね・・・

絶滅に瀕している地方の紬も沢山ある事にビックリ! 本当に凄い問屋さんです。 勿論予定時間を超えて、気になる物のピンワークもばっちり済ませ、移動です。

そう、いよいよ職人さんの工房へ。 まずは 越後おぐに「高三織物」さんへ

                              

ここの地下水を使わないと出来ない柿渋染、ここで開発された松煙染めでしか出来ない絣織り、更には昔から本当に大切にされてきた木羽定規から作り出される柄・・・ 生活と密着している物作りの素晴らしさは圧巻です。 御家族で、大事に大事に作られている作品は、一点一点本当に味があり、力があり、暖かさがあり、語りかけてくるようです。作られている職人さんの人柄がにじみ出てくる作品達です。 沢山学び、沢山のおもてなしをいただき、勿論、沢山の作品をピンワークさせていただき・・・本当にこの場を離れがたい・・・充実した幸福な時間を過ごさせていただきました。

二日目の宿泊は・・・この旅の楽しみの一つでもありました。 国の登録有形文化財の建物が宿泊先だったんです。 「松之山温泉」日本の三大薬湯の一つでもありました。 宮大工さんが手がけたお部屋は、一つ一つこだわりがあり、素晴らしいお部屋でした。

             

今まで泊ったどの部屋よりここが一番素敵~!! と写真を沢山撮っていましたね~。 古い建物で、勿論歩くとギシギシ言いますが・・・でも、職人さんのお仕事って本当に凄い!! 感動もののお宿でした。

そしていよいよ最終日。 今日向かうのは、独学で織りを学び、そして御自分で新しい織りの組織を考えだし、作品を作り上げている。「織田工房」さんです。

                

「開発した企業秘密の織り方は見せられませんけど・・・ 織りの様子見ますか?」と機場に案内して下さり、織りと言うより編みに近い実演を見せていただきました・・・ なんて繊細、緻密、根気のいる作業。

独学だからこそ常識にとらわれない物作りが出来る彼には、何より熱い思いがあります。 だからこそなんでしょうね・・・彼の物づくりの為に必要な糸「こうぞ」の原料である植物を、御近所30人以上のおじいちゃま、おばあちゃまが探して来て下さるそうです。そして、更にその思いが、彼を次の物造りに真摯に向かわせるのでしょう・・・ 古典落語にほれ込み、それを残すことにも真剣に向き合っている若き作り手の作品には、暖かさと同時に筋の通った力強さがあります。ここでも予定時間をはるかに超えて・・・ さんざんお話をさせていただき、作品をがっつり観賞、ピンワークさせていただき、後ろ髪を引かれながら、お別れしました。

「美味しい物」「御当地の名物」さんざん食べてきた三日目の最後の食事・・・ 「何だか・・・ジャンクフードが食べたいかも・・・」「はあっ?」と言いながら担当者が「食事はした事無いんですけど・・・」と恐る恐る連れて行ってくれたのは・・・ 果物屋さんが経営しているお店・・・ ものすごく沢山の和洋中のメニューがありましたが・・・皆が大喜びして頼んだのは「パンケーキ」でした(笑) 見よ、この嬉しそうな顔!!

   

食べてる写真で始まり、食べてる写真で終わるところが、らしいというか、なんというか(笑)ですが。 様々な事を沢山沢山学び、経験した二泊三日の新潟旅行でしたね。 二年越し、あきらめずに待っていて下さった、担当者の皆さん、職人の皆様に、本当に感謝しています。 職人さんの仕事の邪魔をしているのは重々承知の上で、それでも現場にいって欲しいのは、その場に行かなければ学べない事、気付けない事が間違いなくあるからです。 「五感で目いっぱい感じる事の凄さ、大切さ、幸せさ」沢山感じてくれたことと思います。 本当に充実した三日間でしたね。

勿論この後、越後湯沢駅で、大量のお土産を買い込んだのは言うまでもありません。 そして「新潟って、意外と近いよね~」との結論に至ったメンバー達。 次来た時に食べるパンケーキのメニュー決めてたもんね~。 次は・・・お誘いもある事だし、考えますね!!

 

 

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